今回はドイツのケルンからのお届けです。
ただいま大学間の国際交流を促進するドイツの団体であるDAAD(ドイツ学術交流会)の奨学金を得て、8月から9月までケルンに短期留学しています。ドイツ西部に位置するケルンは、ベルギー、オランダ、ルクセンブルクに近く、世界遺産のDom(ドーム)と呼ばれる大聖堂が街のシンボルです。ライン川が街を横断するように流れており、夕方にはのんびりと川沿いを散歩する人々の姿が見られます。この街でドイツ人のホストファミリーと生活しながら2ヶ月ドイツ語を学びます。
到着して一日目、ホストマザーが出かけている間に女の子が帰ってきました。どうやらもう一人の同居人のフランス人の女の子のようです。もの慣れた様子でキッチンに入ると、棚から取り出した紅茶缶の蓋を開けます。中からふわっと漂ってきたのはミラベルの甘い香り。私の好きなプティット・フランスと少し似ています。思わず声をあげたわたしに、「このお茶にしよっか」彼女は人懐こく笑いかけ、二人で紅茶を飲みながら色々話しました。彼女も私と同じ語学学校に通っていて、ドイツ語は将来のキャリアのために学んでいるそう。ジュネーブに近いアヌシーの出身だという彼女は、ふだん夏の休暇は家族とニースで過ごすのだそうです。毎日こうして紅茶を飲んでいるという彼女に、一番好きな紅茶についてたずねると、またにこっと笑って「全部好きなの」と一言。ちなみにホストマザーのキッチンにはフランス、イギリス、ドイツのいろんな紅茶が揃っています。
「これは体にいいものよ」とホストマザーの言っていたドイツの紅茶には、オーガニック製品であることを示すBIOマークがついていました。
冷夏の続くドイツには珍しく、ぽかぽかと暖かな日差しの午後でした。
ところで明日は彼女の19歳の誕生日で、
ちょうど今ホストマザーと一緒に彼女のために“Marmorkuchen(マーブルケーキ)“を焼きあげたところです。
チョコレートが大好きな彼女。昨日はケルンのチョコレート博物館に行ってきたそうです。
果たして喜んでくれるでしょうか。
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